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表紙の写真地域でつなぐバトン ―沼田小学校町内対抗リレー― 9月8日㈯沼田小学校グラウンドで、今年で57回目となる「町内対抗リレー大会」が行われました。競技は、男女に分かれた児童たちのリレーのほかに、父兄によるむかでリレーの3種目。選手たちは本番に向け町内ごとに練習を重ね、暑さの中精一杯の走りを披露しました。応援にも熱が入り、大人も子どもも結果に一喜一憂し、バトンリレーに地域の気持ちが一つになりました。 平成24年10月9日号(No.658) ■編集・発行/新庄市 総務課 〒996‒8501 新庄市沖の町10‒37 TEL.0233‒22‒2111 ■制作・印刷/共栄印刷株式会社 14,000部発行環境にやさしい植物油インキを使用しています8月末現在の新庄人38,587人(39,075人)女20,293人(20,525人)男18,294人(18,550人)世帯数13,720世帯(13,689世帯)8月の異動出生 26人 (28人)死亡 28人 (33人)転入 75人 (71人)転出 59人 (96人)※( )は1年前の日本人+外国人の数です。7月より住民基本台帳法の改正で外国人を含む人口集計になりました。広報10 十月は神無月、全国の神様が出雲大社に集まる月だ。猛暑の夏も過ぎ、秋になり今年も豊作、空も澄み切って東山の峯も色づき始める。農家には実りの秋で喜び月でもある。 私たちの村の祖先は努力を続けて、豊かなる実りを得た。収穫物を供え豊作を神に感謝した。労働だけでなく、年に何回も集まり飲み食い語り笑う。年中行事は文化、民間信仰である。昔は旧暦、今は十月二十日になった最上地方二十日講寄合。一年の大事な寄合(よりき)、村の勘定(会計)、事業報告、明年事業選定の話し合いだ。規律正しく、組頭や代表とか先達がいて、何事も採決をした。 農家は、十月中旬頃の刈り取りが終わるまで一日中暇なく働いた。一日で二百束刈り取れば一人前である。夕食が終わると家族が囲炉裏に集まり「今日おめ何束刈った」などと毎日話をした。全て刈り終わると〝束かっきり切餅〞をついて神にお供えをして祝った。昔は餅が一番のごちそうで、年に数十回餅をついた。〝どんと餅つく杵の音 上作うれしや祝い餅 祝い祝いでおめでとう〞と歌った。 取り入れが始まる頃は、朝水霜が降るようになる。天気が良くても、十時頃にならないと晴れない。晴れるのを待って取り入れ。牛馬の背に荷鞍をつけて稲穂を載せて、家族も背負う手伝いであった。秋の日は短い。「井戸のつるべ落とし」とはよく言ったもんだ。 雨が降れば稲刈りができない。昔は天気予報などなく、言い伝えをたよりに天気を占った。「鳥海山に笠雲かかると翌日は雨となる」「秋雷が鳴り出すと七日間鳴る」「茶碗や弁当に飯がくっつぐど明日晴れ」昔の年寄りはこんなことも言った。「卯辰(龍)雨 巳にかかる午のつら(顔)までぬれかかる」明年は巳年である。「巳の底冷えで不作」稲作は六年ごとに不作が来る。太陽の黒点が変わるからということだ。 爺が語る昔からの諺を、皆さんが見て思い出して笑ってもらえれば有り難いです。〽 紫の茄子の歯ざわり母の味新庄には、今でも多くの言い伝えが残っています。「言い伝え」は、日常の生活の中で綿々と伝えられてきた、先人の生活の知恵。今も残るさまざまな「言い伝え」を、季節の行事とともに佐吉爺が紹介します。 文:伊藤佐吉さん(仁田山) 農家は、十月中旬頃の刈り取りが終わ 上作うれしや祝い餅 祝い祝いでおめでとう〞と歌った。 取り入れが始まる頃は、朝水霜が新庄には、今でも多くの言い伝えが残っています。「言い伝え」は、日常の生活の中で綿々と伝えられてきた、先人の生活の知恵。今も残るさまざまな「言い伝え」を、季節の行事とともに佐吉爺が紹介します。  十月は神無月、全国の神様が出雲大社に集まる月だ。猛暑の夏も過ぎ、秋になり今年も豊作、空も澄み切って東山の峯も色づき始める。農家には実りの秋で喜り入れ。牛馬の背に荷鞍をつけて稲穂を載せて、家族も背負う手伝いであった。秋の日は短い。「井戸のつるべ落とし」とはよく言ったもんだ。 雨が降れば稲刈りができない。昔は天気予報などなく、言い伝えをたよりに天気を占った。「鳥海山に笠雲かかると翌日は雨となる」「秋雷が鳴り出すと七日間鳴る」先人の生活の知恵。今も残るさまざまな「言い伝え」を、季節の行事とともに佐吉爺が紹介します。 文:伊藤佐吉さん(仁田山)其の壱 「実りの秋」の巻▲荷鞍馬(昭和25年秋の取り入れのころ・佐吉爺撮影)佐吉爺に聞く新昔からの庄さきちじいの言い訓伝ええ

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