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環境にやさしい植物油インキを使用しています表紙の写真子どもたちが民話語りを披露 ~第7回新庄こども語りまつり~ 2月16日ふるさと歴史センターで、昭和・萩野・泉田・北辰・本合海の5つの小学校の子どもたちが出演し、「新庄こども語りまつり」が開催されました。子どもたちは、新庄民話の会の指導を受けながら練習を重ね、この日の発表に臨みました。25人の子どもたちが、次々に民話を披露すると、満員となった会場からは大きな拍手が送られました。民話語りは、貴重な伝承文化として語り継がれています。平成25年3月8日号(No.663) ■編集・発行/新庄市 総務課 〒996–8501 新庄市沖の町10–37 TEL.0233–22–2111 ■制作・印刷/共栄印刷株式会社 14,000部発行1月末現在の新庄人38,504人(38,947人)女20,263人(20,454人)男18,241人(18,493人)世帯数13,732世帯(13,704世帯)1月の異動出生 22人 (27人)死亡 60人 (40人)転入 67人 (60人)転出 52人 (67人)※住民基本台帳法の改正で外国人を含む人口集計になりました。( )は1年前の日本人+外国人の数です。広報3新庄には、今でも多くの言い伝えが残っています。「言い伝え」は、日常の生活の中で綿々と伝えられてきた、先人の生活の知恵。今も残るさまざまな「言い伝え」を、季節の行事とともに佐吉爺が紹介します。 文:伊藤佐吉さん(仁田山)佐吉爺に聞く新昔からの庄さきちじいの言い訓伝ええ其の六 「おひな様」の巻 三月は弥生月、三日はおひな祭りとなる。都会などは、にぎやかでしょうが、我が新庄市は月遅れの四月三日にひな祭りだ。この日はどんなに忙しくても農作業は休みで、働く者がいれば、〝へやみ(怠け者)の節句働き〟と言われた。 ふるさと歴史センターは、昭和五十九年から一月末から四月三日まで、「おおいそぎの春」と題して、皆さんから寄贈された人形を飾る。外は雪でも、おひな様を見ると春が近い気がする。歴史センターの人形は、ほかの市町村に負けないものがいっぱいある。県下でも最大級の高さ七十センチもある小泉の三原家の家宝雛。毎年お借りして、会場入り口正面に飾っている。大学の先生が新聞社の取材で来られた際には、その大きさに驚いていた。今から二百八十年前に作られた享保雛だと言っていた。 同じ地区の小野家から寄贈された人形を見た先生は「あら、これは珍しい次郎左衛門雛かもしれない。大切にしなさい」と言われた。次郎左衛門雛とは、京都の人形師・雛屋次郎左衛門が作り始めた丸顔のおひな様である。子どもが生まれると、「めごいちゃ、めごいちゃ丸顔で人形のようだなあ」とよく言った。また、子どもを産むときには、〝お産と荷物は軽いほどいい〟と言ったもんだ。 歴史センターには、戸沢藩主十代正令公正室・桃齢院が、鹿児島県の島津家から、お輿入れのときに持参したおひな道具なども飾られている。ほかにも、有識雛、古今雛、宝永雛、芥け子し雛、三春人形、武者人形などさまざまな人形がある。昔の土人形も鵜うどがわら渡川原人形(酒田)、堤人形(仙台)、相さがら良人形(米沢)、横前人形(新庄)と、たくさんあるので、ぜひ見に来てほしい。 三月の声を聞くと日も長くなり、晴れの日には暖かく春めくが、現代は杉花粉が飛ぶ時期になり、世の中は大騒ぎだ。爺が子どもの頃は杉の実で杉鉄砲遊びであった。花粉症など考えたこともなかった。 新庄は今年も大雪。しかし、昔から〝消えない雪は降ったことはない〟と言いながら春を待つ。〝大陸から黄砂来ると雪が降らなくなる〟と言い、春は近い。〝お彼岸団子の水〟という言葉もあり、彼岸には雨水が小川に流れる季節になり、木々の芽もふくらむ。〽雪解けの水に押されし猫柳▲歴史センターに展示されている三原家の享保雛。

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