2013koho04
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16■子どもの発達度合い 子どもの「発達」のスピードやバランスには、個人差があります。その度合いが遅すぎると「発達遅滞」と呼ばれ、ある範囲から外れると「発達障がい」が疑われます。 小学校に入ると、集団の中で「学習」活動が中心の学校生活となり、発達の「遅れ」や「アンバランスさ」を抱えた子にとっては、それが大きな壁になります。通常の一斉指導で、十分な成果が期待できない場合、能力を最大限伸ばすような、その子に合った教育をしないと学習の成果が上がらず、中学校に進む頃には、学習について行けなかったり、集団に適応できない状態になったりします。■最適な教育環境の選択 このため、知的な発達に課題がある子や、情緒的に不安定さが大きい子は、その遅れの幅によって「特別支援学校」か、公立小中学校の「特別支援学級」か、それとも「通常学級」に入るのかを、本人と保護者の願いや意向も反映した上で検討し、最適な教育環境を決定します。また、市では小学校への就学が円滑に運ぶよう、幼稚園や保育所と連携し、発達を見取る「巡回相談」を実施しています。山形大学の広汎性発達障がい(自閉症やA※1DHD、L※2Dなど)を専門とする教授が、保護者や保育士のニーズに合わせて相談に応じています。 しかし、保護者の認識との間にズレが生じたまま専門機関の検査などを勧めても、気にも留めなかったり、認めなかったりして、その子にとって「最も適切な教育環境・方法」を客観的に判断するのが難しいことも多くあります。一般的に、そのような検査を受けることが「普通の子」でないグループに仕分けされるという誤った思い込みをすることが多分にあるからです。※1 ADHD(注意欠陥・多動性障がい)※2 LD(学習障害)■適切な発達検査の受診 例えば、自閉傾向とか自閉気質を持っている子は、次のような傾向があると言われています。①その人の表情や仕草、雰囲気から気持ちを読み取ることが苦手。②興味関心が特定分野に限定され、こだわりや執着が強い。③人と目が合わず、コミュニケーションが苦手。 「自閉傾向」の場合、幼児期の早いうちに特性を理解し、適切な言葉がけや、パニックを起こした際の対応などを知っていれば、症状の緩和も期待できます。 専門的な発達検査を受けて、その子の発達の程度などを知ることは、障がいの有無を仕分けるためではなく、実態に応じてその子のより良い成長を促す環境を提供するために必要なのです。■子どもの成長に最適な支援を行うために 最上地区では、新庄養護学校が特別支援教育の拠点となり、幼稚園や保育所、小中学校をアシストする事業を展開しています。 特別な配慮が必要な子どもは増えています。その子の成長に最適な支援を行うため、市では、乳幼児健診を担当する健康課と、小中学校を担当する教育委員会が連携しています。さらに、子育て推進課や成人福祉課との連携も深めながら、特別支援教育の推進、発達障がい等に対する市民の理解普及に努めていきます。◎詳しくは、学校教育課へ。☎内線444幼児期から小中学校における特別支援教育あそびの広場と子育て相談◎詳しくは、新庄市子育て支援センター(わらすこ広場内)へ。TEL&FAX22-5115※23年度は市内全小中学校対象の調査結果。24年度は小学校は、新庄、沼田、 日新の3校、中学校も新庄、明倫、日新での調査による割合です。特別な配慮が必要とされる児童生徒の割合WARASUKO HIROBA広場わらすこ●保健センター 4月23日㈫、5月14日㈫の午前・午後●わくわく新庄 4月16日㈫、5月7日㈫の午前●萩野地区公民館 5月10日㈮の午前※午前(10時〜11時30分) 午後(1時30分〜3時30分)0.0%2.0%4.0%6.0%8.0%10.0%12.0%就学児数小1~3年生小4~6年生中学生10.0%8.4%5.8%5.0%12.0%H23年度H24年度9.0%6.5%5.5%※就学児数は、保育所や幼稚園の巡回により、専門家から挙がった要配慮児+就学時健診や保護者からの相談等で挙がった幼児の総数から算出。プラス子育て教育+チャンネル

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