2013koho08
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5広報 月岡地区は、息の合った足さばきの「挟み箱」に連なる伊達組と呼ばれる一団を担っています。父・力さんはこの「挟み箱」を、息子の蓮さんは後方の「台傘」担当です。 「参加できればある意味大人。あこがれがあった」と蓮さんは言います。地域の子どもたちも歩き方をまねたりしているそうですが、「ご神体の行列として、締めるところは締める、伝統は変えてはいけないといった厳しい面も身につけなければなりません」と力さん。行列を横切ってはいけないなど、今はそれほど厳しくなくなった決まりごとも、叱られながら覚えていくそうです。 しかし、厳しい練習が理由でやめる人はいないそうで、「昔、月岡が人数不足で、ほかの地区が伊達組を担ったもののうまくいかず、結局月岡がやることになったと聞きました。そのため、この役割は月岡が担うもの、という思いが皆強いのではないでしょうか」と力さんは言います。蓮さんも、伝統を受け継ぎ、伝えることを強く意識していました。 斎藤家の行列への関わりは、蓮さんで五代目とのことですが、伝統は、これからも引き継がれていくことでしょう。 昨年度、ゆめりあ展示山車に選ばれた落合町若連。メンバーの沼澤貴幸さんと佐久山裕也さんは市外から落合町に転入してきたそうですが、今はそれぞれお子さんと一緒に制作に参加しています。 参加のきっかけは、近所の人などに誘われたことのようですが、「山車を出している落合町に越してきたからには、山車を作る立場で祭りに関わりたい」という思いもあったそうです。「職や年齢など、全く違う人たちの集団であり、横のつながりを広げることができるのも魅力です」と語るお二人。お子さんたちは自分から参加したいと言い出したそうで、その理由を尋ねると、小学三年の翔とあ明君は「お祭りが好きだし、大人になってからも山車を作っていたいから」、小学一年の塁るいと人君は「山車が好きで、友だちと一緒にいるのも楽しい」とそれぞれ答えてくれました。 「新庄に生まれた子にとって、新庄まつりはやはり特別なもの。自然に、将来にわたって、祭りに関わっていくのだろうと思っています」と言う貴幸さんと裕也さん。お子さんたちに「大きくなっても山車作りする?」と聞いてみると、声をそろえて、「やる〜!!」と元気に答えてくれました。左から、沼澤貴幸さん・塁人君、佐久山翔明君・裕也さん(落合町)左から齋藤蓮さん・力さん(月岡)08 受け継がれる    そして、それ 伝統はかえられぬもの。伊達組は月岡が担うもの。年齢、職種を問わず、地域のつながりと、親子の絆を深めるもの。山車(やたい)神輿渡御行列

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