2013koho11
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4元気です! 新庄の農業 「農業大学校在籍中にササニシキの研究に取り組んだことが、今も大きく影響している」という指村さん。気温が低めの新庄で、寒さに弱いササニシキに取り組むことには、親からも反対されたそうですが、一途に稲作、特にササニシキにこだわりを持ち続けています。天候に左右されず、安定した収量を得るには、「化学肥料を減らし、植物としての稲本来の力を引き出すような栽培環境を作ること」と考えているそうです。また、「収穫までは毎日稲の顔を見ていないと。そして秋、稲が頭を垂れている姿をみるのは格別の思いです」とまるで大切な人を思うように語る指村さん。「自分たちは米を作っているのではなく、米を作ってくれる稲を育てているのだ」という言葉もとても印象的でした。 高山さんは、稲作中心の農業をずっと続けています。「農家の長男なので家業を継いだ。当時は、中学校で農家の子向けの研修授業があるなど、農家の子は家を継ぐというレールがあった」。機械化で作業が楽になった農業ですが、天候に左右されやすい不安定な部分は変わりません。それでも「丈夫な稲が育つ土壌を作り、天候に左右されず、食味が良い米を作りたい」という思いで日々取り組んでいるそうです。「農業は、毎年違う気候、状況の中で、安定した品質を維持する必要がある。その意味では何歳になっても勉強が必要」と話す高山さんは、「75歳までは現役」を目標にしています。機械の更新もそれを見据えて計画的にやっているとのこと。目標とその実現に向けた計画。ぜひ見習いたいものです。稲作◎指村貞芳さん(黒沢)稲作◎高山宗悦さん(角沢)米の消費量低下や後継者不足など、農業を取り巻く状況が昔と大きく変わった現在、これからの農業はどうあるべきなのか、さまざまな検討が進められています。こうした厳しい状況の中ですが、当市には信念を持って農業を続けている方々がたくさんいます。こうした「農業のスペシャリスト」の皆さんにお話を伺いました。

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