2013koho11
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5広報11 もともと大工だった三原さん。10年前に、家族みんなでできるところに魅力を感じて農業を始めたそうです。実家は稲作農家でしたが、その収益性や通年で取り組める点を考え、ネギとアスパラ(促成栽培)に取り組みました。「知識がなくて何でも人に聴いた」という三原さんですが、勉強や努力は惜しまずにやったとのこと。そのおかげで今では各地から視察が来るほどの実績を上げています。農業の魅力を尋ねると、「自分で考え、判断しながら育てた作物を、たくさんの人に届け、食べて評価してもらえるところ」とのこと。 今後は、周年農業の確立のため、アスパラ促成栽培にも力を注いでいきたいとのことですが、「ネギについても規模拡大に不可欠な人手を確保し、5年後には、3,000万円の売上げを目指したい」と語ってくれました。 冬場に収入がなければ出稼ぎなどに行く必要も出てきます。星川さんは、冬場でも農業収入を確保したいと、タラノメ生産を始めたそうです。「作業が比較的容易なのに収益性が高いところが魅力」と語る一方で、タラノキは非常に根腐れしやすいため、「水はけが良い畑に植えるよう、場所選びは吟味します。連作による障害がでることもあり、作付面積をなかなか増やせないところが悩みです」。 最近の農業については、「やる気がなければ続けられない職業。昔のように子が跡を継ぐことも少なくなった。しかし、やる気を持って取り組んでいる若い人たちもいるので頑張ってほしい」とのこと。また、「自分で販路を見つけたり、市場と信頼関係を築いて、価格を自分で決めることができればと思っている。タラノメの売上げ200万円を目指したい」と抱負も語ってくれました。山菜促成◎星川吉和さん (仁田山) 「冬の間の収入増や自分の農産物に付加価値をつけたかった」と、十年ほど前から産直販売などにも取り組んでいる小野さん。消費者との会話を生産に生かし、育てた野菜を無駄なく加工品にしているそうです。その一方で、慣れ親しんだ自分好みの味が受けないことがあったり、味付けはもちろん、衛生面に十二分に気を使う必要があることなど苦労することもあります。それでも、「各地へ視察に行くのが楽しい」と語る小野さんからは、研究や挑戦を続けていく意欲がとても感じられました。今年、自宅脇にあった牛舎を改築し、加工所を整備しました。作る野菜も、加工を念頭において、新たな作物も植えているそうです。「定年が無いことが農業の魅力かな」と、いきいきと話してくれました。農産加工◎小野みち子さん(升形)■これからの農業は? 魅力ややりがいが無ければ農業を志す人は減る一方です。当市の農業を、今後とも主要な産業として維持・発展させていくには、生産性と所得の向上を図ることが不可欠です。市や関係機関などにより今年五月に見直しされた「新庄農業振興地域整備計画」では、その目的を達成するため、水稲を中心にしながらも、立地条件に応じ、畜産や園芸作物などとの複合経営をさらに進めるべきとしています。全市的にこれを進めることで安定的な食料供給基地として産地形成ができれば、他産地との競争力も強まります。また、農地の改良や施設整備などの農業生産基盤の強化、人・農地プランに基づく新規就農者の支援、そして、大規模農業経営が可能な農家や組織への農地の集積を一層進め、生産コストを低減し、かつ収益性を高めたいと考えています。また、地域のリーダー役としての認定農業者や、農業生産組織などの中心となる経営体を育成し、農業経営の効率化と安定化を目指していきます。■農協の取り組み 農協(農業協同組合/JA)とは、一九四七年に公布された農業協同組合法に基づく組織で、農家が円滑に農の魅力農業のスペシャリストに聞くタラノキの畑ネギ◎三原信継さん (中川原)

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