2014koho01
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新春対談これからも新庄らしくあるために4は受け取れません。雪を百%無くすことはできませんから、大きな課題です。会長 ランクが高いのは名誉なことでしょうが、市民から「何で?」と思われないようにしなければ。雪対策はやはり課題ですが、自然災害が少ないなど、恵まれた点にも着目すべきと考えます。市長 住んでいるとどうしても、「雪が多い」など悪い点ばかり見えてしまいますが、逆に「雪がないときは良い所」という考え方も必要と思います。高齢化の進行もあり、雪対策は強化していく必要がありますが、いろいろな方向から良い点も見つけなければ。そしてそれを皆で共有し、市全体が元気になれば、と思います。会長 ある講演会で、「言葉を定義する」という表現を聞きました。人にやさしいまちとは何を基準にするのか。良いまちとはどんなまちを指すのか。まず、言葉の意味を共有することが必要かもしれません。また先日参加した研修会の講師が「非主流地域振興研究者」と名乗っていました。「まちづくりに関する本の題名は、『奇跡の○○』というのが目立つ。奇跡というからには、大多数は失敗しているのではないか。もしかしたら主流ではない所に課題の解決法があるかもしれない」という考えなのだそうです。主流は皆が注目して埋もれがちです。視点のとり方は重要ですよ。裏から見ると違うものに見えるのは良くあることですから。■思い出の種をまくこと市長 定住促進、働く場の確保といったご意見をよくいただきます。こうした課題解決のため、まずは地域に勢いが必要です。私自身の最も大きなテーマは「新庄を元気にすること」と考えています。人口減少が避けられなくても、進行を遅らせることはできるはず。先ほどの会長のお話にもつながりますが、市内の小中学校では、子どもたちが地域の自然や文化を学べるよう配慮しています。進学のために市外に出た子どもがふるさとに帰ってくる確率は低い状況ですが、「こんないい所もある」ということをしっかり伝えながら、変えていきたいと思います。会長 確かに小さい頃から、新庄に愛着を持たせることは大切ですね。決して強制するものではありませんが、幼い頃に、良い思い出の種をまくこと。これはこの地に住む大人が、心がけるべきことかもしれません。機会があれば一度はこの地を離れることも必要でしょう。離れて初めて分かることも多いですよ。そしてそのとき、戻りたいと思えるふるさとにすること。やっぱり新庄は良い、と言わせたいですよね。■交流人口拡大と新庄まつり市長 全国的に注目されている交流人口拡大と農業の六次産業化。これも重要です。市民の誇り、新庄まつりをもっと自慢していきたいと思いますし、インバウンド(外国人旅行者)誘致もさらに進めたい。これらを通して交流人口を拡大できればと考えています。交流人口の拡大は、人口減少が招く地域経済縮小への対策として、国も重要視しています。こうした流れができつつある今、何もしなければ取り残されるだけ、という思いがあります。外に出て初めてわかる事実もあり、ここ数年続けている事業の意図もそこにあります。農業部門では、農産物の付加価値を高める六次産業化、また、米だけに頼らない農業を進めることがキーワードでしょう。すでにニラやネギ、アスパラ、花など園芸作物の生産が進んでいますが、それをさらに進められれば。会長 まつりの話になると、皆、つい熱くなってしまうものですが、よく話題になるのが「花もらい(ご祝儀集め)」の件です。私も経験がありますが、自分たちが何カ月もかけて作った山車を、祭り当日に我が子と一緒に練り歩けないのはとても残念です。市が全新庄を元気にする。これが大きなテーマ。

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