2014koho06
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品となる。このころ、札幌で愛着を感じていた鉄道倶楽部の解体を目の当たりにし、全国に残された西洋建築を描き残すことを決意する。また、「最上学童展」を発案し、第一回展を開催。以降、指導・審査を続ける。▪1954年作品「新庄の女」を朝日選抜秀作美術展に出品。▪1956年文部省留学生として渡欧。パリのアカデミー・グラン・ショミエールに入学。▪1961年東京・札幌で明治洋風建築スケッチ展(北海道編)開催。▪1963年作品「巫女」が第六回安井曾太郎賞受賞、国立近代美術館買い上げとなる。▪1971年『おおいそぎの春』(当市出身俳優庄司永建著、フレーベル館刊)に二十四点の挿絵を制作。▪1974年ルーマニアのブカレストで個展開催。▪1976年安井賞選考委員となる。▪1977年「東北のマリア展」を市中央公民館(現市民プラザ)画廊で開催。▪1978年最上学童展キャラバン隊を作身近なところに、ZENJIRO作品 洋画家・故近岡善次郎氏は日本を代表する画家の一人ですが、その作品は、市内のさまざまなところで目にすることができます。 今月号の表紙、市民文化会館の緞帳のほか、同会館の一階入口に展示してある大きな油絵や市民プラザに飾られている作品二点も施設オープン時からあるものです。また、ふるさと歴史センター内の近岡善次郎記念室では、常時企画展が開かれていて、全国から訪れる方々に喜ばれています。 画家としての制作活動も幅広く、このたび市表彰を受ける俳優・庄司永建氏の名著「おおいそぎの春」を飾った挿絵二十四点も画伯が五十七歳のときの作品ですし、新庄信用金庫本店の入口や仙台駅ロビーにある巨大なステンドグラスの原画も画伯の手によるものです。慈しみや楽しさにあふれる作品群 今年は近岡画伯が生まれてちょうど百年目。来月十九日から歴史センターと市民プラザで記念の展覧会が開かれます。今回の展示内容は盛りだくさんで、ガラス絵と素描、水彩画・油彩画、そして遺品となった絵筆やパレットなど、当市では初公開となる作品なども数多くあります。展示作品の一部を紹介しましょう。 ガラス絵を描く画家は我が国でも限られており、それが見られるのは貴重な機会といえます。題材は母子像がほとんどですが、油絵でよく描いた「東北のマリア」近岡善次郎 生誕100年。展覧会を前に知っておきたい近岡画伯と作品のこと①ガラス絵「マリアさま」※額も画伯の手作りです!4

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