2014koho10
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 さくらんぼ狩りの季節には、陸羽西線を「風っこ夏休み号」というトロッコ列車が運行したほか、DC最終日には「SL山形日和。陸羽西線号」が、翌日には「SL陸羽西線100周年号」が運行し、多くの人でにぎわいました。■交流の要衝へ 鉄道が人と物の移動のみならず、地域間交流を促進するツールへと変化し、観光の面では、列車に乗ること自体が旅の目的になってきている場合もあります。そのような現状のなかで、交通の要衝として鉄道とともに発展してきた「ターミナル駅新庄」は、東西南北さまざまな沿線地域との交流の拠点として、大きな優位性を持っています。 山形DCは終了しましたが、このキャンペーンはきっかけに過ぎません。魅力的な地域を作っていくためにも、継続した地域資源の磨き上げを行っていくことが重要です。そして沿線地域との交流や、新庄に来ていただいたお客さま、そして地域の皆さまとともに、鉄道を活用した新たな価値を創造する段階にきています。 来年度も、ポストDCと銘打った観光キャンペーンが予定されています。今後も情報発信やおもてなしの心の醸成に取り組んでいきましょう。 新庄と言えば、国の重要無形民俗文化財に指定されている新庄まつりや、山形新幹線の終着駅である新庄駅など、城下町としての歴史や文化と、交通の要衝が色濃く残る地域であり、魅力的な地域資源を持っていると感じます。 山形DCが終わった今必要なことは、最上と庄内が連携を強化することにより、魅力的な広域観光ルート造成などの誘客戦略を共同で創造し、その魅力を全国に情報発信していくことです。山形DCを一過性で終わらせることなく、地域全体で継続的に取り組むことが、交流人口の増加につながると考えます。 陸羽西線はこの100年の間、沿線地域間交流の拡大による産業や観光の振興、通勤・通学の手段として地域に貢献してきましたが、これからの100年も、新たな魅力を創造しながら「沿線地域とともに生きる鉄道」として地域の活性化に貢献していきたいと思っております。 もちろん、地域の皆さまに愛され信頼される鉄道を目指し、安全で安定した快適な輸送サービスを高い品質で提供できるよう今後も努めてまいります。         酒田駅長 佐藤 一晃陸羽西線の100年の歴史は、新庄最上地域と酒田庄内地域とのつながりの歴史でもあります。次の100年を見据えた沿線地域との交流について、JR酒田駅長に陸羽西線の担うべき未来を語っていただきました。JR酒田駅長に聞く▲9月13日、14日の本番に向けて試験運行を行うSL▲トロッコ列車「風っこ夏休み号」5広報沿線間交流における  陸羽西線の未来10

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