2014koho12
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9広報佐藤 孝さん(千門町)(公社)日本職業スキー教師協会第36期デモンストレーター小関一雄さん(小泉)新庄産地直売所運営協議会副会長 昔は小学校でクロスカントリースキーの授業がありましたよね。あれがすごく楽しくて、学校が終わってからもスキー場に連れて行ってもらっていました。そして、中学校2年生くらいからスノーボードを初めて、いつの間にやらプロのインストラクター資格を取るに至ってしまいました。 冬期間は、主に子ども向けのスノーボード教室を開いていますが、指導者になってみて初めて、教えることって楽しいなと気付きました。子どもたちが楽しそうにしている姿や、徐々にうまくなっていくのを見るのは指導者冥利につきますね。 最近はスキー場の利用客が減って、スノーボード人口も少なくなってきています。スノースポーツの楽しさを後世に伝えていくためにも、こういった教室の輪が、まさに雪だるま式に大きくなっていくことで、新たな指導者の育成などにもつながるのだろうと思っています。「南国の人からうらやましがられるような雪国であるためには、笑顔が必要」 新庄は豪雪地帯ですが、この雪を止めることなんて出来ないはずです。であれば、折角の雪を楽しみ倒してやろうと思っています。そういう姿がきっとほかのまちの人たちには魅力的に映るのではないでしょうか。地域活性化はスキー場から! 私はそう思っています。 収穫の秋が終わり、雪の季節となってきましたが、昔の農家は新庄の厳しい冬を越すためにさまざまな保存方法を編み出してきました。 漬物や干し物などが代表的ですが、豪雪地新庄だからできる方法が雪下野菜です。キャベツなどの葉物や大根、ニンジンなど、さまざまな野菜が雪の中で保存できます。雪中は冷蔵庫と違って適度な湿度があり、0度以下にはならないので長期保存ができます。野菜そのものの甘味も増すので、ぜひ皆さんも挑戦してみてください。 やり方は適度に積もった雪を掘って埋めるだけです。ただあまり地面近くに埋めると、溶けた水分に触れて腐れてしまいますし、浅く埋めると外気で凍ってしまうので注意してくださいね。 また、30年ほど前から「いぶし沢たくあん庵」の製造販売を行っています。自己流でいぶし小屋をつくって、家族やお客さんの意見を参考にしながら改良を重ねてきましたが、もとは冬に出稼ぎに行きたくなくて始めたものでした。「先人たちの工夫は、利雪のヒント。継承しながら今に生かしたい」 いぶして漬けるという文化は、秋田県と山形県の最上地方だけのものだと聞きます。この新庄の気候風土だから出来ることを活用していくと、また新たな道が出来るのかもしれませんね。どうせ降る雪なんだし楽しまなきゃ損この地だからできる「俺の味」だから▲いぶし沢庵の仕込みのためにいぶし小屋に入る小関さん▲佐藤さんが代表を務めるスノーボード教室の集合写真12

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