2016koho03
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4■農業を取り巻く現状 本市は、豊かな自然環境の中で農業を基幹産業としてきました。そして、中心となる稲作と他の作物などとの複合化で経営を安定させようと、畜産や園芸(花・野菜・果樹栽培など)に取り組んできました。しかし、人口減少などの社会変化に伴って主食用米の需要は減少し、価格も低迷しています。従来行っている畜産や園芸との複合経営などの対策に加え、産地化や付加価値など収益性を高める工夫や販路の拡大など、新たな戦略が求められています。 一方、本市では、小売業・卸売業が多く、最上地域の商業機能の中心的機能を果たしていますが、身近な商業機能の維持という観点から、これを活性化することも緊急課題となっています。 一方、全国的に食の安全・安心が大きくクローズアップされ、消費者ニーズにかなった生産体制を整え消費者の信頼を確保することや、地産地消・食育の推進などを通して消費者との交流を拡大し、深める取り組みが各地で行われるようになりました。 また、研究機関や金融機関との連携によって新技術の導入や製品の高付加価値化を実現したり、異業種も含めた地域内企業との連携を通して地域外に新たな販路を開拓し、いわば「外貨を稼いで」いる地域もあります。■市の6次産業化推進 市ではまちづくり総合計画の中で、「農業所得の向上を目指し、やりがいのある農林業を確立する」こと、また「多様な連携を強化し、活力ある商工業を確立する」ことを掲げ、各産業の振興に取り組んでいます。その実現のため6次産業化の推進はとても重要で、中長期的な視点で取り組みを進めるべきと考えており、そのキーワードとなるのが「食」と「食文化」です。 本市の農業は、基幹産業として市民生活、特に「食生活」に深い関わりを持ってきました。長い歴史を経ることで、「食生活」は「食文化」として根付き、この地域特有のさらに広げます! 「農」と「食」がつなぐ  産業の輪新庄の食文化発信ブランド■黒豆の煮豆、そば茶㈲佐藤製餡所/佐藤孔一さん 「安心して食べられる」・「ごまかしがない」・「味がよい」を柱に、原料から厳選された素材による、あずき餡やずんだ、黒豆、金時豆、うずら豆など、煮豆商品を各種販売しています。今回、地域固有の素材を使って商品化する取り組みを開始し、まずは黒豆の煮豆を試作しています。 6次産業化推進協議会では作業部会を編成し、さまざまな「新庄の宝」を「食の新庄ブランド」として一体的にプロモーションを行っています。既存の商品を再度見直し、消費者のニーズと重ねることで販路を生み出そうと、取り組みを続けています。その一部を紹介します。▲目指すべき6次産業の方向性

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