2016koho03
5/16

5広報宝となりました。住む人がこれを正しく知り、守り、継承していくことで、郷土の誇りとなります。そしてその誇りが、定住や雇用の拡大、交流人口の増加にもつながります。■伝統的な食文化を現代の人に広げたい 市内各界の団体により昨年結成された6次産業化推進協議会では、連携の在り方を含め、食文化を広げるためのさまざまな検討や事業展開が進められています。食文化発信にあたり、そのシンボルとなるブランドネーム「にゃー」も生まれました。もちろん「いいにゃー(良いねー)」の「にゃー」です。 今後も協議会では、商品開発・販売戦略支援はもちろん、多様な食産業ネットワークの構築を進めるなど、地域の「農」と「食」産業を活性化する活動を続けていくこととしていますが、それには産業関係機関の横の連携がとても重要です。多くの機関が連携できるよう、情報交換の機会も増やしていきたいと考えています。。特集■豆菓子、昆布巻き・馬ガッキ・とりもつセット枡内惣菜センター/枡内紀人さん 地域の風土や伝統に培われた食文化には、その地域ならではの特徴があり、いつの時代も多くの人に愛されるものです。郷土食や伝統料理を守り、次世代に伝えるため、材料の厳選から加工まで手間を惜しまず生産しています。地元食材を使って昔ながらの製法で商品開発を行いながら、地域の発展と情報発信に貢献していきます。現在、佐藤製餡さんとともに、大豆の「豆菓子」を試作中です。■山菜のピクルス山の幸いがらし/五十嵐榮さん・泰子さん ワラビやミズなど、天然山菜を加工販売しています。無添加は勿論、殺菌方法までこだわり、首都圏など健康志向のお客様にお届けしています。現在、若い層に親しんでもらおうと、天然山菜のピクルスを開発中です。■しそ巻き三昧斎とうや/齋藤隆さん 昔ながらの「しそ巻き」を製造・販売しています。郷土食として、お茶請けやご飯のお供などとして、地域に定着しているところですが、今回、幅広い世代に愛される「しそ巻き」開発に挑戦しています。◎農林課農林振興室☎内線262新庄の食文化発信ブランドブランドコンセプト山形県新庄市は、神室連峰をはじめとする山々に囲まれた盆地であり、夏冬の寒暖差が激しい豪雪地帯である。そのため食物の長期保存が求められ、様々な保存技術により、保存食文化が発達したまちである。雪の下で保存される野菜は甘みがあり、寒風で干された野菜は味を凝縮させ、低温と湿度は醗酵をじっくりと進める。また、盆地特有の日照時間の短さは日本一であり、昔はたびたび飢餓に見舞われたため、豊作を祈願する祭りが受け継がれている。そして雪に閉ざされる冬期間に、家の中で農家が培った手業が数多く残っている。ポツリポツリと話される言葉の中には、愛着がもてる独特のなまりもある。新庄は・・・雪国だからこそ残った生活の知恵、手業、保存技術、そして豊作を祈りつつ、食材を残さず調理するありがたみの文化のまちである。03

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 5

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です