2016koho06
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4■農林業センサスとは  農林業センサスは、日本の農林業の生産構造や就業構造、農山村地域における土地資源など、農林業・農山村の基本構造の実態とその変化を明らかにし、 農林業施策の企画・立案・推進のための基礎資料となる統計を作成し、提供することを目的に、農林水産省が5年ごとに行う調査です。昨年度行われた調査(2015年農林業センサス)の結果が公表されており、5年前(平成22年)の結果と比較して、新庄市においては次のような特徴がありました。■センサスにみる市の特徴①農業経営体が13.4%減少 200経営体が減少したものの、県平均の減少率17.2%を下回っており、他産業への流失が県内他地域よりも少ない状況でした。(図1)②10ヘクタール以上の経営規模が拡大 10ヘクタール未満の各階層で経営体数が減少したのに対し、10ヘクタール以上の各階層で増加しました。担い手への農地集積が進んだと言えます。(表1)③販売金額が700万円以上の経営体が大きく減少 平成26年の米価下落が大きく影響していると思われ、ほぼすべての階層で経営体数が減少しています。(表2)④販売金額1位の部門別経営体数   露地野菜、花き・花木の部門で増加しているものの、構成比をみると、稲作が90.6%、次いで露地野菜が3.7%となっています。稲作主体の農業経営がほとんどであることが分かります。(表3)⑤農業生産関連事業を行っている経営体は減少(表4)⑥平均経営耕地面積は3.30ヘクタールから3.79ヘクタールに増加 新庄市や最上地域の借入耕地が大幅に増加しており、規模拡大が進んでいます。⑦類別作付(栽培)の状況 類別経営体数は、雑穀、野菜類が増加し、作付面積は、雑穀(そばなど)、果樹類が増加しました。(表5・6)⑧家畜の飼養経営体数と頭羽数 家畜の飼養経営体数は、前回に比べると、採卵鳥を除いて減少しています。また、1経営体あたりの飼養頭羽数は、肉用牛と採卵鳥で減少し、乳用牛で増加しています。■農業をめぐる情勢 経営体(農家)の減少、販売金額の減少など、センサスの結果から厳しい状況が垣間見えますが、全国的に次のような課題があります。まず、米価の下落傾向と米政策の見直しです。以前から低迷していた米価ですが、平成26年には需要と供給のバランスが崩れて主食用米の値段が大きく下がり、深刻な影響が出ました。現在は、国の政策により主食用米から飼料用米への転換が進められ、需給バランスが何とか保たれている状況ですが、従来から続く米離れや人口減少により、需要減少に歯止めがかかっていません。 また国は、平成30年産米より、行政による生産数量目標の配分を行わずに、生産者などが需要に応じて生産を行うことにしており、米政策の大きな見直ししんじょうの農業  現状と目指すところ

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