2017koho03
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若者には、色んな世界を体験し、挑戦してほしいそれが故郷の良さを改めて知るきっかけになるはず 明治23年創業の老舗菓子店に嫁いできた深田さん。その主な仕事は、店舗を訪れるお客様の応対と、商品開発の際のアイデアを考えることです。 元々、ピアノの先生をしていたそうですが、この仕事に就いて感じたことは、四季折々の情景に合わせて作られる和菓子の素晴らしさだったそうです。 「例えば、桜餅だったら、春のうららかな情景が思い浮かぶし、水まんじゅうだったら、木陰のひんやりとした湧き水の情景が思い浮かびますよね。」 和菓子を通して、日本の四季を地域のお客さんと共有していくことに、やりがいを感じていると語ってくれました。ただ、接客の傍らで毎月いくつもの新商品のアイデアを考えていくことはとても大変なのでは、とお聞きしたところ、仕事にストレスを感じたことは一度もなく、むしろ忙しいほうが安心するという答えが返ってきました。 「時間を忘れて打ち込める仕事にみんなも出会ってほしい。」 観光客など、地域外のお客さんも多数訪れるお店のため、外部の人々と触れ合える楽しさがある反面、迎える側の責務も感じているそうです。新庄に来てくれた人に少しでもいい思い出をもって帰ってもらえたらと、商品はもちろん、店内のレイアウト・ディスプレイなども考えているそうです。その時間は深田さんにとって、とても楽しい時間であり、そういった仕事に巡り合うことは、生きていく上でとても大切なことだと教えてくださいました。 「色んな体験をし、多くの人と出会うことが成長につながる。」 若者世代の流出が問題になっている中、深田さんは「それでも状況が許すなら、外の世界を体験してほしい」とおっしゃっていました。さまざまな体験や出会いを通し、今までにない世界に触れてほしい。そして、ほかの町を知ることで故郷の新しい一面を改めて見つめてほしいという考えからだそうです。 田舎の「豊かさ」は、そうじゃない場所を体験しないとわからない。みんなにはぜひ一回り大きくなって、故郷新庄に戻ってきてほしい。という言葉がとても印象的でした。深田菓子舗 深田 のり子さん取材チーム Bless ブレス新庄神室産業高校1年 押切 梓新庄北高等学校1年  髙橋 みなみ新庄南高等学校1年  齋藤 佑衣●深田菓子舗 新庄市大町2ー3 ℡0233-22-2131 営業時間:8時30分〜19時 年中無休(元旦を除く)8

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