2017koho12
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 「雪さえなければ、新庄市は良いまちなのに…」という言葉を、新庄市に住む人なら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。実際に雪がもたらす問題は、数多くあります。積雪により交通に不便が生じたり、雪の重みで家屋や樹木が倒壊したり、地吹雪による視界不良で事故が起きたりとさまざまです。それらを予防するため、日々の除雪に費やさなければならない労力もかなりのものです。寝ている間に積もった雪を朝早くから除雪し、仕事の間に積もった雪を除雪する。雪が降り続ける限り、このサイクルは続きます。 この雪が降るという自然現象は、豪雪地帯である新庄市では毎年当たり前のことです。しかし昨今では、東京などの普段はあまり雪が降らない地域でも、大雪が報道されることがあります。異常気象などで雪の降る量が増えたのでしょうか? 東京の大雪(最深積雪27㎝)が観測されたのは直近で平成26年のことですが、平成6年や昭和59年、それ以前にもたびたび同程度の積雪は観測されていました。最近になって特別降雪が増えたわけではないようです。新庄市にも同じことがいえます。積雪量の変遷 新庄市の積雪量は左記のグラフのとおり、昭和47年に観測史上最低の49㎝を記録し、その2年後の昭和49年に観測史上最大の236㎝を記録しました。これらの記録は以降更新されていません。年によって積雪量の違いはありますが、傾向として大きな変化はありません。 つまり、積雪量が増えたということもなければ、同じように積雪量が減ったということもありません。しかし、昔と今では道に残っている雪の量に大きな差があります。下の写真を見比べてみてください。この二枚はどちらも新庄の積雪時の写真です。右の昭和12年の写真では、家屋の1階が雪に埋もれ、2階と同じ高さに人が立っている様子がわかると思います。昭和12年の積雪量が特別多かったわけではありません。昔は、雪で1階が埋まり、2階から外に出るというのが一般的でし雪に強いまちへ 進歩し続ける除雪技術▲昭和12年の積雪時の様子▲平成29年の積雪時の様子4

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