2018koho01
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女性消防隊隊長が語る 女性ならではの消防「災害を未然に防ぎ  不安を消すために」女性消防隊は普段どのような活動をしているのですか? 女性消防隊は、消火活動は行いませんが、災害時などはAEDによる心肺蘇生や応急処置を行い救急車が来るまで命を繋ぐ役割を果たします。 普段は、機器の使い方や処置の熟練度に隊員間で差が生じないように訓練しています。新庄市の女性消防隊は発足からまだ3年しか経っていないので、色々と模索し、指針と土台を作りながら活動しているところです。女性消防隊としてどんなことに苦労されていますか? ほとんどの隊員が主婦なので、家庭のことをしながら、プライベートな時間を割いて活動するのは、かなりの負担になっています。女性消防隊の活動がまだまだ認知されておらず、隊員数が少ないことも要因の一つです。 その中で、応急手当普及員の資格を取得し、AEDを使った講習会により、市民への技術と知識の普及活動と火災を未然に防ぐための広報や声掛けなどの二本柱で活動しています。女性消防隊の役割をどのように考えていますか? 大きな火災や自然災害が起きたときに、女性だからこそできること、気づけることへの対応が求められている役割だと思います。 その役割を踏まえ、消火・防火に関する広報活動とともに、独居老人などの健康にも気をつかい、声掛けなどを行っています。火災の予防、暑い時期の脱水症状の予防、救急車を呼ぶような事態を未然に防げるように、チラシなども作って広報活動を行っています。 「消防」という言葉から、女性消防隊は火災現場に行くというイメージがありますが、女性消防隊の役割は、地域に寄り添った形で、災害を未然に「防ぎ」、人々から不安を「消す」という意味での「消防」だと思います。今後の活動の意気込みや目標などを教えてください まずは、女性消防隊の存在と活動を知ってもらうことです。そして、困ったときの相談相手として、女性消防隊が選択肢の一つに挙がるようにしたいです。そのためにも、幼稚園や学校などで防火・防災に関する話をしたり、地域住民とコミュニケーションをとったり、もっと地域に寄り添った活動をしていきたいと思います。 発足から間もないので、多くの人の理解と協力を得ながら、市民の皆さんと共に、この新庄を守っていきたいと思います。女性消防隊隊長 浅沼由美子 氏▲女性消防隊によるAED(自動体外式除細動器)訓練10

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