2018koho01
9/20

消防団は普段どのような活動をしているのですか? 消防団は、有志の団員によって構成されていて、職業として消防をしているわけではないのですが、活動内容で最も多いのは、火災や自然災害に対応できる技術や知識を身に付けるための「訓練」です。「市防災訓練」などの行事に向けた訓練も欠かせません。普段の訓練の成果を市民に見せ、有事の際にも頼れる消防団であることを示すことで、市民の安心感に繋がると思っています。活動していく中で、どんなことに苦労されていますか? 全員が社会人で、時間の限られた中での活動のため、定期的な訓練を行うことに苦労しています。 また、我々消防団は新庄市の現場を任せられる、有事の際に頼れる、そう思ってもらえる消防団であるために訓練しています。そういった重圧の中での活動という点でも苦労しています。消防団に求められる役割をどのように考えていますか? 火災や自然災害などの有事の際は、我々が出動します。消防団が求められるのは有事の際の対応が大きなウェイトを占めると思います。実際の火災現場では、被害を最小限に食い止めるために尽力します。しかし、本当に必要なことは有事の際の対応ではなく、その有事を起こさせないことだと思っています。最近、新庄の火消しが注目されていると思うのですが… 「モガミの町火消し達(写真展)」や「火喰鳥(小説)」などでとりあげられています。新庄藩の火消しが作品のモデルになったことは嬉しく思います。火消し題材の作品はさまざまありますが、描かれる火消したちは心も身体も馬力のある男たちです。我々は火消し時代から400年以上の歴史がありますが、その意気込みは脈々と受け継がれてきています。今後の活動の意気込みや目標などを教えてください 新庄の消防団は、日程の決まった訓練に比べ、遭難者の捜索などの急な招集に人数が圧倒的に多く集まります。困った人がいれば、何を捨ておいても助けに駆けつけるという精神が新庄人には備わっているのだと感じます。 そんな団員の集まる消防団と共に、新庄を守っていることを本当に誇りに思います。歴史とともに受け継がれてきた新庄人の精神をこれからも次代に引き継ぎ、育まれてきた地域性を含めて、この新庄を守っていきたいと思います。特集現代の町火消し消防団団長が語る「人を助け地域を守る   継がれた火消し魂」写真家松田高明 氏新庄市消防団団長 浅井 一男 氏▲消防団指導による初期消火訓練地域を守る91

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 9

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です