2018koho05
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No.02新庄亀綾織伝承協会新庄亀綾織伝承協会城下町に息づく幻の手織り絹織物気品あふれる美しさ 伝統工芸の新しい息吹ものづくりの街しんじょう文字を見やすくしましたモリサワユニバーサルフォントを使用しています。 繊細な紋様、独特な風合いと光沢を持つ亀綾織の生地を使って作られたさまざまな作品。伝統の技と現代人の感覚が見事に融合しています。新庄亀綾織とは? 時の藩主戸沢正まさつぐ胤が1830年に技術者を招き、藩の特産品として奨励したことから、歴史が始まりました。 亀綾織は細い絹糸をタテ、ヨコともに3本以上組み合わせて何度も織ることで完成します。 基本の織りである平織などの織機は踏板(織る際に、糸を持ち上げる装置)が2個程度なのに対し、亀綾織は6〜10個の踏板を用います。それを使い分けることで、紗さやがた綾型・井いづつびし筒菱・りんず菱など数十種類にもおよぶ複雑な紋様を形成していくのです。扱う踏板が多いことで作業工程は複雑になり、着物生地一反(約13.5m)織るのに1年以上の年月を要します。平織が約1週間で織れることを考えると、工程の複雑さがよくわかります。 織物は、一度でも織り間違うと品質が著しく落ちてしまいます。そのため、年月にして1年強、織る回数にして15万回強、一度も失敗せずに織るには、技術だけでなく相当な集中力が必要です。 そうして複雑な工程で手織りされた細い絹糸は、繊細な紋様を浮かべ、しっとりとした風合いと光沢を持つ生地へと姿を変え、気品あふれる美しい作品となります。新庄亀綾織伝承協会より 幻の織物とまで呼ばれた美しく貴重な「新庄亀綾織」を広め、伝統を守り、後世に伝えていく新庄亀綾織伝承協会。新庄亀綾織ブランドの確立を目指し、織手の環境改善・商品開発・販路拡大・国内外への発信などを日夜行っています。多くの時間と労力を費やし、生み出された「新庄亀綾織」の素晴らしさや希少さ、価値の高さを知ってもらい、新庄だけではなく、全国、いずれは世界へと羽ばたかせていきたいと思います。平成30年5月10日号(No.725) ■編集・発行/新庄市 総合政策課 〒996–8501 新庄市沖の町10–37 TEL.0233–22–2111 ■制作・印刷/共栄印刷株式会社 13,900部発行45

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