2018koho06
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1885年 江戸時代から続く羽州街道は、栗子隧道開通を受け、上山から先は万世大路を通るルートへと変更されました。その後、順次改修が進み、明治18年に国道として扱われるようになりました。1937年 道路が改築されたことで、万世大路は昭和12年に車が通れるようになりました。しかし、冬の積雪3mを除雪することは当時としてはまだ難しく、冬期5カ月は交通不能となっていました。1952年 新道路法が制定され、山形を縦断する秋田市―福島市間の道路が国道13号となりました。1984年 昭和59年以降、横手南バイパス、湯沢バイパス、尾花沢新庄道路の順で事業化がなされました。明治18年昭和12年昭和27年昭和59年Showa昭 和社会経済活動への影響が大きい状況となっています。 このたび東北中央自動車道延長約268㎞の全区間が事業化。高速道路が広がり、インバウンド観光の促進や物流の効率化、新たな企業立地や商圏の拡大などが期待されます。事業実施状況と今年度の予定 新庄市より北側では、南から泉田道路・新庄金山道路・金山道路・真室川雄勝道路の4カ所の事業を進めています。 泉田道路は、道路が開通するまでにかかる総事業費の約27%が完了しており、用地も95%は取得している状況です。また、新庄金山道路は、総事業費の約3%、用地の取得は10%となっています。昨年度から用地買収に着手しており、今年度から一部区間の工事を予定。金山道路と真室川雄勝道路は、道路設計などの調査を予定しています。縦軸・横軸の道路整備と新庄最上地域への影響 新庄最上地域は、縦軸の国道13号や東北中央自動車道と、横軸の国道47号や地域高規格道路の新庄酒田道路が交差する地点。庄内地方や村山地方、秋田県や宮城県の交流・連携を推進する重要な地域です。 縦軸の東北中央自動車道は、大石田村山~尾花沢間が4月15日に開通し、さらに東根~東根北や南陽高畠~山形上山など、続々と開通が予定されています。また、横軸の新庄酒田道路では、3月に余目酒田道路が開通し、今年度は新庄古口道路の一部区間が開通する予定。縦軸・横軸ともに整備が進んでおり、地域間交流の促進が期待されます。 道路の整備により、魅力ある観光資源を活かした交流人口の拡大や交通ネットワークを活かした企業活動の促進など、新庄最上地域の振興が期待されます。道路がつながるということ 人々の生活に道路は欠かすことができません。日常生活や生産活動を支える重要な社会基盤であり、地域間の連携・交流を促進する空間です。 高速道路などの道路は、造ることが目的ではなく、その道路を地域全体がどのように活用し、どんな地域にしていきたいか、そこに住む地域の皆さんが主役となり、行動することが重要です。道路がつながることでひろがる可能性を、皆さんとともに考えていきたいと思います。国土交通省 東北地方整備局  山形河川国道事務所事務所長 和田賢哉 氏56特集 東北中央自動車道TOHOKU-CHUO EXPWY

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