2018koho8
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6時代は変われど息吹き続ける正まさのぶ諶公の想い実は珍しい みんなお休み新庄市内の小・中学校の夏休みは、他の地域よりも少し早く終わります。新庄まつりの3日間をお休みにするためです。現在では、市内の高等学校も、県立・私立に関わらず、新庄まつり期間はお休みにしています。市内の企業の多くも、この3日間は休業日としています。新庄にあるのが支所や工場であっても、「会社カレンダーでは営業日だが、社員が祭り祭りと騒ぎ仕事にならなかった」という経緯があり、現在は新庄だけ休業としているところもあるそうです。どうしても製造ラインを止めることができない会社では、新庄以外から通勤している従業員のみで操業をしているところもあります。新庄で生まれ新庄で育った人にとっては当たり前のことかもしれませんが、全国的に見れば祭りのために学校も会社も休みになるというのは、実は非常に珍しいこと。他地域から市内の高校に赴任してきた先生方は、みなさん驚かれるそうです。受け継がれてきた心意気いつからこのように新庄まつりを最優先とし、学校も仕事も休んで祭りに臨むようになったのかは定かではありません。「一斉に休みにしよう」と取り決めがあったわけではなく、新庄まつりに対する住民の熱意が波及し、自然にそのようになったのではないかと考えられます。子どもも大人も区別なく、全住民をあげて新庄まつりを盛り上げる。これは、「亥いどし年の凶作」からの復活を願った正まさのぶ諶公の想いに通ずるものがあるように思います。そして、新庄まつりを通して住民みんなが元気になり、活気があふれる街にしていく。災害や戦火からの復活ではなくとも、脈々と受け継がれてきた心意気はたしかに今も息づいていると言えるのではないでしょうか。今年は、城内新荘天満宮御鎮座390周年。記念すべきこの年に、祭りの起源を振り返り、受け継がれてきた心意気を胸に、みんなが元気でいられますように。現代に受け継がれる 心意気新庄まつり期間中は事業所を休業としましたか? 半数以上の事業所が新庄まつり期間中は休業している。(厚生労働省「地域の特性を活かした休暇取得促進のための環境整備事業(新庄市)」による調査結果より抜粋)平成29年度 新庄まつり期間中の年次有給休暇等取得状況調査はい59.6%いいえ40.4%

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