2019koho08
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特集 伝統工芸を紡ぐ者たち形ができたら乾燥させていきます。頑丈なコップなどの器は早く乾くように上に置き、平たい皿など急激な乾燥により歪みやすい器は低い所でビニールで覆ってゆっくり乾かします。長年の伝統の中で培われ、受け継がれてきた知識が息づいていることをうかがわせます。乾燥させた器を削り、形を微調整したら、形が崩れないように低い温度(800度)で焼き固めます。素焼きには安定した温度が出せる電気釜を使用し、器に対して均一に熱を与えます。鉱石を数種類混ぜて作った釉薬を素焼きに塗ります。東山焼はコバルト鉱石を使った青色が有名ですが、鉱石の種類を変えることで、多種多様な色合いを表現することができます。仕上げに高温(1200度)で焼き上げます。電気釜なら色が均一に、火の窯なら色味が複雑に、薪の窯なら深い色合いに仕上がります。火の窯や薪の窯での本焼きは難しく、その日の気候などによって、窯の調子が変わるため、職人として培ってきた勘を頼りに窯の温度を調節し、焼き上げたら完成です。素焼き釉うわぐすり薬本焼き(焼しょうせい成)新庄東山焼​新庄市金沢1441-1℡22-3122営業時間 8時~17時定休日 工場:土日 店舗:無休58

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