2019koho08
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新庄亀綾織伝承協会の3つのブランド6最上新庄織 京都西陣織の技法をもとにし、新庄最上地区を中心に、県内の素材を取り入れた手機織りによる平織りの絹織物。着物帯を中心に制作しています。新庄綾織 機械織りや化学染めを含む、新庄亀綾織の流れをくむ絹綾織の総称。織りの特性を生かした小物商品(栞しおり・ストラップ・名刺入れ、袱ふくさ紗、ネクタイなど)を制作しています。新庄亀綾織 整経から織り、精錬・染色(草木染)まで、全て手仕事の手機織りによる綾織りの最高級絹織物です。しっとりとした風合いと気品ある光沢などが特徴。反物を中心に制作。 整経台(木枠に糸をかける棒のついた専用台)を使って、反たんもの物の長さと経たていと糸の本数を決めます。 整経した糸を男おまき巻に巻き付けたものを織機の最前部に取り付けます。 設計した紋様になるように、男巻から経糸を綜そうこう絖に一本ずつ通します。綜そうこう絖入れ男お巻まき 新庄亀綾織の歴史は、時の藩主戸沢正まさつぐ胤が文政13年(1830年)に技術者を招き、藩の特産品として奨励したことから始まります。細い絹糸で織り、大変きめ細やかな作業が必要なため、名人でも10㎝織り上げるのに丸一日かかかってしまうほど手間がかかる織物でした。そのため、明治末期に生産が途絶え「幻の織物」と呼ばれていたこともありました。 その後、昭和57年に山形県工業技術センターが亀綾織の紋様を復元したことを機に、新庄亀綾織伝承協会が発足。以来30年以上にわたって、その技術を伝えています。 現代では織り模様も20種類に増え、気品あふれる美しい製品が、お土産・贈り物に喜ばれています。その制作方法と技術をご紹介します。整せいけい経

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