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文字を見やすくしましたモリサワユニバーサルフォントを使用しています。ユニオンソーシャルシステム㈱℡29-3651新庄市五日町字清水川1303-3ユニオン五日町ビル3F営業時間8時30分~17時30分定休日日曜日・祝日および土曜日の一部 時代のニーズに合わせた 事業展開 会社設立の昭和59年。当時は「有限会社ユニオン新庄」という会社名で、衣料品販売を手がけていたそうです。平成18年まで続けた衣料品販売ですが、時代の流れや社会の変化により、新しい事業への挑戦を決断する時が訪れます。高齢者向け介護施設が市内に不足していたこともあり、衣料品販売とは似ても似つかぬ高齢者支援事業に方向転換。この頃から株式会社化し、社名も「ユニオンソーシャルシステム株式会社」に改めました。それから2~3年経過すると、他社でも高齢者支援施設を立ち上げるところが増えてきたそうです。「この地域での高齢者向けのサービスは充足しつつある。むしろ今この地域に求められているのは、障がい者への支援ではないだろうか。そんなふうに考え、障がい者就労支援施設として再度の方向転換を行いました」そう話してくれたのは、加藤葵さん。社長のご子息として、また役員として、会社を支える一人です。「障がいのある方に必要な支援は、人によってそれぞれ異なります。この人にはどんな支援が必要かな?どんな仕事が向いているかな?といったことを考え、生活と就労の包括的支援を行っています」就労支援として障がいのある方に提供している業務は、皮革製品製造・広告折り・不動産受託管理・定期清掃など、多岐にわたります。 ひとつの白球に込められた 思い障がい者の就労支援のために行っている業務の中でも特徴的なのが、野球ボールの製造。新品の製造だけではなく、古くなった野球ボールを回収して再生させる取り組みも行っています。「野球ボールの製造は全て障がいのある方が行っており、在庫管理・受注管理・営業などは一般の社員が行っています。どちらも欠かせない存在ですね」全国に先駆けて平成22年から始めたこの事業は、今や日本全国に取引先を持つ事業へと成長しました。「北海道から沖縄まで、注文をいただいていない都道府県はありません。高校の野球部だけではなく、大学や社会人野球のチームなど、硬式野球ボールを使っている方から本当にたくさんの注文をいただいています」こうした注文は1回限りに留まらず、同じチームから繰り返し注文をもらうことも多いそうです。「多くの方に使ってもらえること、そして誰かの役に立っているということ。野球ボールを作っている障がい者の方たちにとって、とても励みになり、心の支えにもなっています」ふるさと納税のお礼品で野球ボールというと、疑問符を浮かべる方もいるかもしれません。しかしそこには、障がい者支援に携わる方と、障がいを抱える人、そして彼らを支えようとする全国の人の思いが込められているのです。ふるさとから感謝を込めてふるさと納税お礼品提供事業者紹介 第8回▲ボールの革に刺しゅうを入れる機械。学校の校章や企業のロゴ、メッセージなどを入れて記念ボールを作ることができます。専用のソフトウェアで、文字の大きさ・幅・色合い、そして使う糸などを設定し、世界で一つだけの記念ボールに仕上がります。▼一針、一針、手縫いで仕上げられる野球ボール。縫い目の高さや幅を均一にするためには、牛革の固さを見極めて強弱をつける必要があるそうです。そのため機械化はできず、職人技によって仕上げられているのです。ユニオンソーシャルシステム㈱作り手も、支える人も、一球入魂。令和2年11月11日号(No.755) 編集・発行/新庄市 総合政策課 〒996–8501 新庄市沖の町10–37 TEL.0233–22–2116 ▪制作・印刷/共栄印刷株式会社 13,850部発行411
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