募集案件
【一括ダウンロード】
新庄市歴史的風致維持向上計画(案)(PDF:34,604KB)
新庄市歴史的風致維持向上計画(概要版)(PDF:2,291KB)
募集対象者
- 市内に在住・在勤・在学の方
- 市内事業者及び団体
- 計画(案)に利害関係のある方
意見募集期間
令和4年10月26日(水)から令和4年11月15日(火)まで
集約状況
提出件数4件
意見の内容と市の考え
意見1
全体的にとてもわかりやすくて、大変興味深く拝見しました。新庄市の風土や歴史、文化の手引書として、小学生、中学生のふるさと学習における副読本のような活用もありかなと思います。計画を推進するにあたっての具体的な取り組み事例をもう少し強調できないかなと思いました。
【ご提案】
●雪の里情報館の部分(P106)
【地元住民による活動の継承】~「雪調の会」(平成 9 年(1997)~)と活動が継承され、特に藁細工や木工については、その技術が現代に継承されている。現在の活動においては、雪国文化に関するシンポジウムの開催、定期的な講座の開催、石碑周辺の環境整備、施設案内を通した雪害救済運動の顕彰活動、手仕事の継承を行うワークショップ、民芸品の販売を行うマルシェの開催など幅広く活動を行っている。とありますが、現在の活動の説明に「貴重な雪調資料(収蔵品)のさらなる調査研究」を追記してはいかがでしょうか。
●(6)文化財の保存及び活用の普及・啓発に関する方針(P164)
新庄市の歴史や文化、暮らしなどを気軽に調べることができる「新庄デジタルアーカイブ」をコンテンツとして取り上げていただけると良いのではと思います。
学校でもICT授業の中で新庄デジタルアーカイブを有効的に活用しています。
市の考え1
●雪の里情報館の部分(P106)
「雪調の会」をはじめ地域住民の皆さまにより、現在も雪調に関する資料の調査研究が行われています。「地元住民による活動の継承」の一つとして取り上げるべき活動であると考えますので、ご提案のとおり追記することとします。
●(6)文化財の保存及び活用の普及・啓発に関する方針(P164)
「新庄デジタルアーカイブ」は、市が所蔵する古文書や写真、絵、地図などの歴史的な資料をインターネットを介して画像閲覧できるサービスで、平成29年度(2017)から公開を開始しています。文化財等の普及・啓発に寄与するものであると考えますので、ご提案のとおり追記することとします。
意見2
歴史的風致維持向上計画は、「歴史的な文化・建物の温存でありつつ、新庄らしさの創造、地域住民のつながり」に寄与しているものと考えます。一方で、僭越ながら、いくつかの課題もあるものと思料します。
歴史はアカデミック的に習得する部分もあれば、「歴史に触れる」・「歴史を感じる」等といわれるように臨床的に習得する部分も多いにあるものと思います。どちらかというと大半の方の興味は後者にあるものと推測します。活動がフォーカスされ、話題性のある取り組みになるよう、打ち出し方法として、「如何に人々(地域内・外)から関心を持ってもらうか」に焦点をあてたオリジナリティ・ユニークさが必要になるものと考察します。
また、時代変遷のなか、情報取得媒体が変化し、世間一般の知的好奇心が向く先も「リアル・過去」から「バーチャル・未来」に遷移している感覚があります。歴史とは相反するムーブメントである一方で、公民関わらず歴史的な建物が上手く活用されている事例も市内に誕生しており、注目を集めている傾向があります。このような好例に対して行政側からのバックアップがあると歴史まちづくりが発展しやすいと考えます。
市の考え2
「歴史的風致」とは、「地域におけるその固有の歴史及び伝統を反映した人々の活動とその活動が行われる歴史上価値の高い建造物及びその周辺の市街地とが一体となって形成してきた良好な市街地環境」と定義されており、本計画では、歴史的建造物の保存だけでなく、歴史的建造物を核として行われる伝統的な行事をはじめとした人々の活動の継承を課題ととらえています。そのため、ご意見のとおり、その活動や取り組みについてICT(情報発信技術)などを効果的に活用しながら地域内外に発信し、興味・関心をもっていただくことで、市民や来訪者の歴史認識の向上に向けて取り組んでいくこととしています。
市内の歴史的建造物につきましては、登録有形文化財「旧農林省蚕糸試験場新庄支場」の蚕室の改修にあたって、民間事業者の活用を促す取り組みを進め、現在も公民連携による活用が行われています。また、民間でも蔵や旧家などを飲食店やオフィスとして活用する事例が出てきています。本計画では、歴史的風致形成建造物の指定に向けて候補となる建造物を挙げており、指定文化財以外の歴史的建造物の保全と更なる活用の促進に向けて、支援していきたいと考えています。
意見3
風致維持向上計画は、「歴史的な文化・建物の温存でありつつ、新庄らしさの創造、地域住民のつながり」に寄与しているものと考えます。人口減少、少子高齢化社会の中で、歴史的な建物を活用してソフト面を作り込んでいくことは地域の独自性を発信する上で重要なポイントと考えていますので賛同します。
●歴史まちづくりを推進していく大きな背景として、旧蚕糸試験場や旧積雪地方農村経済調査所が文化財登録され、活用してまちづくりに活かされていることが上げられます。各場所の担当課が活用についても推進する方向性は良いと思いますが、新庄市全体の歴史的価値をいかに向上していくかという重要な要素を担われている部署が歴史まちづくり推進室だと捉えていますので、各場所の活用及び発展にさらに関わって頂くことを期待しています。民間の建物においては、地元企業主導で尽力できることをやっていきたいと考えていますので、そちらの情報公開、支援についてもお願いしたいです。
●地域のアイデンティティを継承しながら発信する場としては雪の里情報館は重要な公共施設と考えています。旧雪調に関わりの深い人、団体が活動しやすい活用、場づくりを応援して頂ければ有難いです。
●少子化等の問題で地域内の歴史ある木造幼稚園等の活用も今後のテーマとなってくることが考えられます。本来の役目を終えたとしても、こういった歴史的資源、公共空間をどう活用するかということも地域の重要なテーマと考えます。地域内で協議する場を設けて頂けると私共民間人も意見、アイデアを出しやすいと考えます。
市の考え3
ご意見のとおり、歴史的建造物は、建物の維持・保全だけでなく積極的な活用が求められており、歴史的建造物を活用した様々な取り組みにより、地域コミュニティの活性化や地域の魅力の向上につながるものと考えています。
●本計画の策定は、それぞれの担当課が連携し庁内横断的に検討を重ねながら進めてきました。今後も各事業の推進に向けてさらに連携を深め、点と点を結び、面として相乗効果を高め、市全体の歴史的風致の維持向上に努めていくことが重要であると考えています。
●本計画では、歴史的風致の維持向上に向けた取り組みの一つとして登録有形文化財「旧農林省積雪地方農村経済調査所」の耐震改修事業を実施することとしていますが、本市固有の雪国文化を発信する施設として積極的な活用がなされるよう、市民や利用団体をはじめとした関係者の皆さまにご意見をいただきながら進めていきたいと考えています。
●歴史的建造物につきましては、本計画において、歴史的風致形成建造物の指定に向けて候補となる建造物を挙げていますが、ご意見をいただきました木造幼稚園等も含め、その他の歴史的建造物につきましても所有者の意向や民間事業者等の活用の意向について情報を共有しながら活用に向けた取り組みを推進していきたいと考えています。
意見4
●雪調の歴史の表について
図書館分館になる前に、農業総研時代がある。
「農業総合研究積雪地方支所」1943年(昭和23)~1983年(昭和58)まで。
●新庄市の口承文芸民話と歴史的風致の関係性
昔話と風致をリンクさせると面白くなるはず。また「民話のふるさと新庄」ならではの取組みにできるのではないだろうか。
例)笛吹沼
本合海地区の昔話で、清水公の時代、主命で京へ行く青年侍と沼の主との異形恋愛の話であるが、この話から、京都との往来の話や本合海地区の河川蛇行によりできた点在する湿地、蛇喰の淵という川地名など、現代の風致に関連するキーワードを読み解くことができる。
なぜ本合海地区に畑なすが残されているのか。ひょっとして、若侍が京の賀茂なすの種子を持ち帰ったのでは?と考えるとおもしろい。マンガ日本昔話でもこの昔話は取り上げられている。
●学芸員をサポートする専門性の高いボランティア組織の必要性。
今後、学芸員を配置すると計画に入っており安心した。
一口に学芸員と言っても、美術の各分野から、歴史の各年代までたくさんの専門性が必要とされる。そこで、それをサポートするアイデアがある。地域には学芸員資格保持者が多数いる。そういった方々を組織して専門性の高いボランティア組織を作ってはどうだろうか。
現状、雪の里情報館の職員を中心として「キュレーターズネット」という学芸員資格者の勉強会グループが組織されている。
市の考え4
●「積雪地方農村経済調査所」から「農業総合研究積雪地方支所」への変遷については、歴史を知るうえで欠かせないものと考えますので、追記することとします。
●民話につきましては、歴史的な建造物等と一体となった活動として歴史的風致に組み込むことが難しく、残念ながら本計画で大きく取り上げることができませんでした。しかしながら、本市の歴史的・文化的資源として大切なものと考えていますので、引き続き「新庄民話の会」の活動を支援していくとともに、他の歴史的資源とリンクさせる取り組みなどにより情報を発信していきます。
●本計画の策定を契機として、今後、さらなる文化財の保存活用を図っていくため、学芸員等専門職の配置を検討することとしています。ご意見のとおり、文化財等の対象分野も幅広いものとなりますので、地域の学芸員資格保持者や有識者からもご協力いただきながら、文化財等資料の収集・保存、調査・研究などを推進していきます。
このページに関する問い合わせ先
総合政策課 歴史まちづくり推進室
郵便番号:996-8501 山形県新庄市沖の町10番37号
電話番号:0233-29-5678
ファクス番号:0233-22-0989
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